モロッコ紀行 ドアノブを求め歩いた旅編【愛知 アンティークな注文住宅】
2021/12/04
こんにちは 香瑛住研の野口です
香瑛住研では、これまでオリジナル製品を沢山作ってきました。
それは
"オリジナル" にこだわっていたわけでは無いけど、"いくら探しても欲しいものが見つからない、無いなら作るしかない" "ここだけは譲れない" から始めたオリジナル製品作りなんです。
そのうちの一つがドアノブ
気に入るものが見つかるまで、どこまでも探す
実店舗にも行くし、ネットでも探しまくる日々
知り合いの鍛冶屋さんとネットを見ていてみつけた古いドアノブからモロッコへの旅が始まりました。
そのドアノブ、一点物で1セット数万円の代物
とってもじゃないけど買えません。
製品について調べてみると、もう入手困難でその昔ヨーロッパで使われていた手作り製品。作られたのはモロッコ。
あっちこっち探しまくってやっと見つけたんだから、そう簡単には諦められません。
"モロッコ?! モロッコだよね"
あっ、OB様にモロッコの方がいらっしゃいましたぁ
これはもう、電話するしかない。
「モロッコにいいドアノブってあるかな?」
モロッコには、その昔フランスから移り住んできた人々の持ち込んだ建具や家具、調度品が沢山あり、それらが部品として沢山流通しているとのことでした。
いくつかの表通りに、家具や雑貨、建具にアンティークを売る商店街があり、裏通りには鍛冶屋さんや革職人などの工房があると教えてもらいました。
もうもう僕には"夢のような場所"
これは行くしかない!
何処にあるのか
何語を話すのか
そんなコトは眼中にない
人間どうし身振り手振りで何とかなるさ!
早速、先ほどのOB様の知り合いの元へ旅立ちました。
モロッコ まぁ〜遠かったです。
飛行機を乗り継ぎ乗り継ぎで丸一日?かかりました。
なにせ言葉がわからないから大変
上手く乗り継げるか心配なのと緊張で食事もままならなかったです。
そんなこんなで、何とか無事にモロッコに到着!
僕の名前が書かれたカードを見つけた時の安堵感は今でも忘れません。
さぁここからもねぇ
案内役を引き受けてくれた彼と男二人旅の始まりです。
言葉の通じない二人
車での移動が8時間、何か話さないと間が持たないけど、会話にならない
一言二言で終わってしまう チ〜ン
それでも段々と意志の疎通は出来てくる
以心伝心?不思議なのもですね。
赤シャツの彼が旅の相棒です↓
どんどん話しが脱線していくからこの辺で戻すかな
ドアノブはと言うと
モロッコ到着直後、鍛冶職人さんの所へ行き、持参したドアノブを見せて「こんな質感で、こんなふうに作りたい」と伝えると
職人さんは「わかった、わかった!まかせとけ!サンプル作っておくよ」と自信ありげに引き受けてもらえました。
安心して、アンティークの雑貨や壺、建具なんかを見て回り沢山買い込んで、再度訪れると…
がっかり
全く違うものが出来てました。
前途多難です。
もう一度説明して帰国。
帰国後は、メールでやり取りをして。
何度も、やり取りと試作を重ねた結果
要望通りのドアノブが完成〜。
このドアノブは
これまで沢山のドアに取り付けたので
施工事例を見ていただくと、そこかしこに映ってます。
日本人同士でも、イメージを伝えるのは難しいのに良く理想の物が完成したなぁと
我ながら感心します。
モロッコ人の職人魂と日本人の粘り強さの賜物ですね!
ご縁のお陰で完成したドアノブのお話しでした。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。